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Le Jonc Blanc

ル・ジョン・ブラン
France, Sud Ouest,

Le Jonc Blanc
ル・ジョン・ブラン

産地:南西地方/ベルジュラック地区

「ベルジュラックの花束」

ボルドー市から100kmほど東に向かった内陸地で、ドルドーニュ川上流に位置し、古代ローマ時代からのワイン造りの歴史をもつ産地、ベルジュラック。「ボルドーの奥座敷」的存在で、華やかなボルドーワインに圧されて目立たない存在だったが、新しい世代がこの地に入り、有機栽培を採用するなどして耕作方法を見直し、醸造も工夫して「新しいベルジュラック」が生まれている。
そのうちの一人で、新しいベルジュラックをリードする旗手が、このフランク・パスカルである。

フランクはパリ在住のビジネスマンだったが、ワイン好きが高じて2000年にモンラヴェルに12haの葡萄畑を購入。妻であるイザベルと葡萄栽培を始める。最初は農薬を使っていたが、そのために自分自身を守らなければいけないという実情に疑問をもち、2002年には有機農法、その後ビオディナミ農法へ切り替え、2010年には認証を取得している。2004年と2006年に畑を買い足して、現在は15ha。赤ワイン用葡萄12ha、白ワイン用葡萄3ha。

ル・ジョン・ブランは葡萄栽培から醸造までフランクとイザベルの二人でこなしている小さなシャトーで、地下15mから40mにある石灰質層の一部がリング状に葡萄畑に露出しているところから「ジョン・ブラン(石灰質のリング)」と名付けた。
葡萄のもつポテンシャルをそのまま味わいに表現したいと考えるフランクは、醸造においても二酸化硫黄の使用を最小限に抑え(ときには無添加で)ワイン造りを行い、昔ながらの方法を踏襲する。
丁寧に育てられた葡萄の素性の良さが伝わるピュアで素朴な風味に、どこかきりっとした端正さを併せ持つ味わいは、毎日の食卓を飾る「ベルジュラックの花束」のような存在だ。

〈ワイン〉

Le Jonc Blanc / Vin de France – Les Sens du Fruit Blanc
このユニークな白ワインの世界へようこそ。5年も経てば、私たちの赤ワインと同じようにさらに良い熟成を迎えるでしょう。多くのファンが味わってくれることを望んでいます。

『ナチュラル』を基本理念として仕上げられたこのワインは、ソーヴィニヨン・ブラン、ソーヴィニヨン・グリ、セミヨン、各1/3ずつ。糖分、人工酵母や酵素などは、もちろん添加なし。軽くフィルターにかけ、瓶詰め時に15mg/lの酸化防止剤を加えます。私たちから見て、最小限に抑えるようにしています。

このワインでは、柑橘系の香り(グレープフルーツ)や白い花の香りが広がります。「ネコのおしっこ」や「カシスの芽」と例えられるような典型的な香りは一切感じないはずです。味わいはリッチでふくよか、余韻もきれいに長く感じられる。ミネラルと共にフレッシュさもあり、後味には少し塩味を見つけることができるでしょう。

白身の肉料理、チーズ、生牡蠣や貝盛りなどと相性抜群。

畑:2ha の区画。粘土石灰質土壌の斜面上部と砂質ローム土壌の斜面下部。
科学肥料は使わない。2列のうち1列の畝に雑草を生やして、もう一方には穀物やクローバーから造った自然肥料のみを使用している。ギュイヨ仕立てに剪定し、春先に不要な芽を手作業で取り、夏には不要な葉を取り除く。
収量は約30hl/ha。

醸造:全房を絞る。低温で1晩、果汁を澄ませる。その後、ステンレスタンク内で天然酵母により発酵がスタートする。

熟成:タンク内の細かい澱の上で熟成。瓶詰め前に澱引きは行わず、かるくフィルターをかけるだけ。

Le Jonc Blanc / Bergerac – Les Sens du Fruit Rouge
魅惑の赤ワイン。果実感、スパイス感。それらが口の中できれいにまとまります。このキュヴェは噛みごたえのあるスタイルで自然の果実そのままをワインに表現しています。

補糖、人工酵母、清澄・フィルターもなし。早飲みの段階から、ブドウ畑での丁寧な仕事をよく表しているワイン。酸化防止剤を入れずに仕上げたワインは、時に欠点を表してしまいがちだが、『ナチュラル』でもそういった味わいがでてしまわないように気をつけています。

このワインはいくつものワインコンクールでメダルを獲得しています。フランスの有名なワイン雑誌『La Revue du Vin de France』  http://www.larvf.com/  に取り上げられ、『ゴーミヨ ワイン年鑑』でも高評価を得ています。

畑:ABマーク認定、デメター認証へ切り替え中。

カベルネ・ソーヴィニヨン:3haの粘土石灰質土壌の斜面から。全ての畝に雑草を生やし、化学肥料は使用しない。ギュイヨ仕立てで、春先に不要な芽を手作業で取り、夏には不要な葉を取り除く。
収穫量は約40hl/ha。

メルロー:『カスティヨン』と呼ばれる石灰質土壌の区画から(1.35ha)。1列おきの畝に雑草を生やして化学肥料は使わない。
コルドン仕立てで、春先に不要な芽を手作業で取り、夏には不要な葉を取り除く。
収穫量は約45hl/ha。

マルベック:1.4haの区画に2003年に植えられた若木から。黄色がかった石灰質土壌。収穫量は約25hl/ha

醸造:手作業で腐敗果、未熟果を取り除いた後に、機械を使っての収穫。温度管理されたステンレスタンクにて5-6日間の発酵前マセラシオン。発酵温度はマックスでも28度。表面に浮き上がったブドウの果帽を櫂入れするピジャージュ、タンクの下部から液体を抜いてポンプで上からかけるルモンタージュを毎日行う。トータルで、28~32日間のマセラシオン。

熟成:タンク内の細かい澱の上で熟成。二酸化硫黄は不使用。瓶詰め前に少しだけ澱引きを行い、清澄、濾過はせずに瓶詰。醸造からの熟成期間はトータルで24ヶ月以上。

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